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微分を考えるその1

数学
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多項式

可換環Rについて、Xについての一変数多項式をR[X]と表記することにしましょう。

たとえば、虚数√-5などを使って、R[√-5]などと表記することも可能としましょう。

可換環Rが整数集合ℤであれば、これはℤ[√-5]とかけます。

一般に、多項式f(X)=Σ[i=0~n]kiXiとかけます。

不定元

多項式環や、形式的べき級数環の「定数」を、不定元とよびましょう。

ただし、不定元を、文脈上、「変数の一種」のように取り扱っても良いこととしましょう。

多項式への不定元の挿入と、導関数

R[X]の多項式f(X)=Σ[i=0~n]kiXi

に、不定元hを挿入してみましょう。

R[X,h]と表記して、XにX+hを代入して、hに関するn次多項式としてみてみます。

そうすると、f(X+h)=Σ[i=0~n]ki(X+h)i

=f(X)+f1(X)h+f2(X)h^2+…+fn(X)h^nとなります。

これは、考えてみるとわかるのですが、

i=0~2として、順に、(X+h)^0=1、(X+h)^1=X+h、(X+h)^2=X^2+2Xh+h^2

ですから、hでまとめると、(1+X+X^2)+h(1+2X)+h^2(1)となり、

それぞれをやはりXの関数f(X)として考えて、

f(X)+f1(X)h+f2(X)h^2などと確かになっています。

この、hの1次の係数f1(X)をf(X)の導関数とよびましょう。

f'(X)とかくことにしましょう。

そして、導関数を求めることを微分する、とよびましょう。

Xについての導関数を求めるときの記号を、σを使って、

σ/σXとしましょう。

ゆえに、σ/σX(aX+b)は、XにX+hを代入して、

a(X+h)+b=(aX+b)+ahとなり、1次のh^1の係数f1(X)であるaが回答になります。