全ての三角形は直角三角形2つに分解できる
当たり前のことですが、これは素晴らしい性質です。
ABCの次はDではないかという声もありだと思いますが、
Hは、諸説ありますが、Horizontal line(水平線)から頂点Bを見上げる点なので、Hなのではないかという考えもありかもしれません。
もちろん、視点を変えれば、ABもBCも水平線になりうるわけですが、
Bからの垂線(Vertical lineまたはperpendicularといいます)をおろすときには、
ACが水平線になります。ということは、有名な数学者が、
Vertical line上の点だからVにしよう、と言い切れば、HではなくVになったのでは
などと考えています。
他、垂線をドイツ語でHöheというため、著名なドイツ人数学者がHと言い出した、という説もありかもしれません。
上記ですが、bの位置がわかりにくいかもしれませんが、頂点Bの角度bです。
さて、三角形の情報を定めるには、a+b+c=180度ということも含めて、4つの情報が必要でした。では、AB,BCがわかっており、aもわかっているとしましょう。
これですべてわかるはずですが、例えば、ACをどう求めればよいでしょうか。
まず、AH=AB*cos(a)です。CH=BC*cos(c)です。よって、AC=AH+CHです。
ここで、cos(c)というか角度cがわからない気もします。
ところが、sin(c)=BH/BCであり、sin(a)=BH/ABですから、結局、sin(c)が判明します。sin(c)とcは必ず1対1対応(三角形においては、ですが。実は、このcを180度を超える大きさに拡張した場合、たとえば、sin(c)=sin(c+360度)になります。別記予定です。)ですので、cももちろん判明して、ここからcos(c)を導いても良いですし、直接、sin^2(c)+cos^2(c)=1からcos(c)を導くこともできます。
BC^2=BH^2+CH^2
=(AB^2-AH^2)+(AC-AH)^2=AB^2-AB^2*cos^2(a)+(AC-AB*cos(a))^2
=AB^2-AB^2*cos^2(a)+AC^2+AB^2*cos^2(a)-2AC*AB*cos(a)
=AB^2+AC^2-2AB*AC*cos(a)となるのがわかります。
結局、文章で書けば、少しややこしい書き方になりますが、
「ある辺の長さの2乗は、
他の辺の2乗の和から、
その辺どうしの積を2倍してその辺と相対している角度のcosを掛けたもの
をマイナスすれば得られる」ことになります。
ということで、BC^2だけでなく、AB^2のときもCA^2のときも同じく式ができあがります。