円の本質
円の本質は、原点から等しい距離にある点の集合ということは、
誰でもご存知かと思います。
原点と、円のある一点を結んだ時、その線分の長さは、必ず円の半径になっています。まずここを、押さえてください。
ということは、その長さの2乗も、常に同じはずです。
さらにいえば、その線分を斜辺とした三角形を考えると、
斜辺を挟む残りの2辺の2乗の和は、常にどの三角形でも同じということです。
図にすれば、こういうことです。
点Aは、(rcosΘ, rsinΘ)と表せることにお気づきかと思います。
同じく点Bは、(rcosφ, rsinφ)と表せています。
単位円という便利アイテム
さて、r=1であれば、rを考えずにすむので楽です。
半径r=1の円を単位円と呼びます。
これはどういうことかというと、
単位円の円周上にある点は、角度のみによって定まるということです。
もう一つ、重要な話があります(下記)。
角度は180度を超える?
sinΘのΘは、三角形の内角ですので、180度未満ということでした。
しかし、そのようなルールは無しにしてしまいましょう。
三角形の内角が180度というルールはもちろんそのままですが、
sinΘを180度以上でも定義して良いことにしましょう。
つまり、
このような点C(cosω, sinω)を定義して良いことにしましょう。
ωは、180度を超えています。
お気づきかと思いますが、cos(角度)は、その点のx軸(横軸)の座標を
sin(角度)は、その点のy軸(縦軸)の座標を示しています。
ということは、例えば、cos360度は、一周した点のx座標ですから、1です。
cos180度は、半周した点のx座標ですから、-1です。
sin90度は、90度回った部分のy座標なので、1です。
sin180度は、半周した点のy座標なので0です。
というより、例えば、cos3600度なんかも定義できて、
10週した点のx座標なので1となります。
三角関数をグラフにしてみると
上図のように、横軸を角度Θとして、縦軸をcosΘやsinΘとしたとき、
イメージできると思いますが、cosΘはΘが0度のときに1で、
Θが180度のときに-1なので、それを延々と行き来します。
sinΘはΘが0度のときに0なので、スタート地点はcosΘとずれるものの、
結局は-1と1の間を行き来することになります。
これが三角関数の簡単な動態です。