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直感数学その5:座標と関数の話

数学
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関数?

多くの方が、「関数」でいったんつまずくと思います。

まず、「変数」と「定数」がよくわからないかもしれません。

たとえば、\(x+y=t+a\)

という等式があって、この時点で、変数は何でしょうか。

おそらく、そう尋ねられて、xとかyとか全部とか答えた方は、よくわかっていません。

答えは、「この時点ではわからない」です。

つまり、変数というのは、「いろいろな値が入る予定」の数であって、

私たちが指定してあげなければなりません。

 

\(x+y=t+a\)について、x,y,aがすでに定まった値なのであれば、それらは定数で、

tのみが変数であっても良いわけです。

 

しかし、そうするとおかしなことになります。

t=x+y-aですから、tの値は必ず一つの値になってしまいます。

厳密にいえば、そういうパターンも無いことはないのですが、

 

\(x+y=t+a\)において、少なくとも1つが変数であれば、もう1つも、それに伴って変動するので、

変数ということになります。

tが変数なのであれば、x,y,aのうち少なくとも1つは変数であるはずです。

 

さて、xが変数、t,aが定数とします。

すると、y=-x+t+aとなって、もちろんyも変数となります。

 

関数はどこにあるのでしょうか?

実は、yはもちろんxに伴ってではありますが、xと同じく変動するので

変数ではあります。

しかし、明らかにxは自由に変動できるのに対し、yはxに従って変動します。

同じ変数ですが、自由性が全く異なることはお分かりかと思います。

ここで、変数yは変数xに伴って変動する「関数」と呼ぶことにしましょう。

変数xを関数と呼ばないのは、

xはyの値と「連動してはいますが、自由に動ける」からです。

xのことを独立変数とも呼びます。

yのことは、従属変数とも呼びます。

 

関数は、英語でfunction(機能)ですので、頭文字fを使って、

「変数yは変数xに伴って変動する「関数」」という文章を、

y=f(x)と表現することにしました。

ですから、yとxが関係しているからといって、x=f(y)ではないことに注意してください。xは自由に動けるわけです。

従って、y=-x+t+a

というのは、y=f(x)=-x+t+aと同じ意味になるわけです。

 

f(x)でxにaを代入してf(a)?

このあたりで意味不明になってくるかもしれませんが、

y=f(x)=-x+t+aにおいて、xに1を代入するという行為が何となくピンとこない

方もおられると思います。

しかし、xは自由な値をとれるという基本にかえれば簡単な話で、

xは0でも1でも-aでもtでもkでも良いわけです。

そのとき、(変数でもxの関数でもある)yの値は、もちろんxに従って変動するわけです。

 

y=f(x)=-x+t+aをtの関数としてみる??

急に、x,aを定数、tを変数、変数yをtの関数としてみます、と宣言されたらどうでしょうか。

おそらく混乱するかもしれません。

しかし、もともとyをxの関数として決めたのは私たちなので、

xが一定の値で固定され、tが自由な値をとれるケースも当然あるわけです。

そう定義してやれば、関数のfの次の文字gを使って(gでもhでも何でもよいのですが)

y=f(x)=-x+t+aは別にそのままでよくて、

y=g(t)=-x+t+aと定義することができます。

わかりやすく整理すれば、y=f(x)=-x+(t+a)に対して、

y=g(t)=t+(-x+a)となります。

別に何も問題はないのです。g(t)において、xやaは特定の値しかとらず、

tは自由な値をとれます。それに応じてyの値が変動します。