複素数は情報格納庫
複素数の強みはなんといっても、
たとえば「50+70i」は、1つの複素数です(そういう定義です)が、
情報としては、2つもっています。
たとえば、英語の点数50点、数学の点数70点、という情報を、
実数(通常の数字)で表現したければ、
まあ、50+70としても良いですが、結局計算してしまうと120となって、
何が何やらわからなくなってしまいます。
通常の数は、「計算できてしまう」ので、
2つの情報を持ち続けることが出来ないわけです。
しかし、複素数であれば、「50+70i」はどこまでいっても「50+70i」ですので、
2つの情報を常に保つ(格納する)ことができるわけです。
複素数を2つの数直線(すなわち、平面)で表現するという話
別記したように、複素数は2つの数直線で表現できます。
この平面を複素数平面とよびます。
複素数平面上の点は、少し屁理屈かもしれませんが、
「複素数そのものではない」(複素数は点ではない)のですが、
複素数と必ず一対一対応していることがわかると思います。
今流行りのオンラインゲームでも、あなたが操作するキャラクターは、
あなたそのものではないですが、必ず(複数なりすますという話はさておき)
あなたと1対1対応になっていることと同じです。
ですので、「平面上に複素数がある」と言われると意味不明ですが、
「複素数と、複素数のためにこしらえた平面上の1つの点が、1対1対応している」
と言われれば、納得できると思います。
x軸をReal number(実数)、リアルに存在するナンバーとして、
y軸をImaginary number(虚数)、リアルには存在しないナンバーとします。
このx,yというのは伝統的に選ばれたアルファベットなので、
本来は、a軸でも、A軸でも、1軸でも良いのです。
さらにいうなら、実数軸と虚数軸が逆でも本当は良いですが、
話がややこしくなるので、この流れでいきます。
さて、本題ですが、無意識のうちに、
原点(0,0)から、右に1、上に2の点として(1,2)を捉えているかと思います。
何を当たり前のことを、とかんがえるかもしれませんが、
別にこれは、
右に2、左に1戻って、上に2、でも良いわけです。
だから、(1,2)ではなく、(2-1,2)という表記でも良いことになります。
この時点で、ピンとくる方は少ないかもしれませんが、
実は、この1+2iに対応した点の表現方法が、(1,2)以外にもあるということです。
次回へ続きます。